【今週の眼】佐藤主光 一橋大学教授
さとう・もとひろ●1992年一橋大学経済学部卒業、98年加クィーンズ大学博士号(経済学)取得。2009年から現職。専門は財政学。政府税制調査会委員なども務める。著書に『地方税改革の経済学』『地方財政論入門』、共著に『震災復興 地震災害に強い社会・経済の構築』など。(撮影:梅谷秀司)

2019年10月に消費税率の10%への引き上げが予定されている。あまり意識されていないかもしれないが、消費税の一部は地方消費税(現行税率は8%のうち1.7%ポイント)という都道府県税であり、19年に引き上げられる2%のうち0.5%ポイント分はこの地方消費税の増税となる。

増税に合わせて地方税収の偏在(人口一人当たり税収の地域間格差)が問題視されてきた。増税で増えた税収は東京など大都市に集中し、地域間の税収格差が一層拡大するのではないかという懸念だ。

偏在性が顕著なのは地方消費税だけではない。法人住民税と法人事業税という、自治体が課している地方法人2税も偏在が激しい。法人2税の税収は約4分の1が東京都に集中。地方税全体で見れば人口一人当たり税収の最大と最小の格差は2.4倍ほどだが、法人2税では6.1倍に上る(16年度決算)。全国知事会は地方法人課税の意義を踏まえつつ、「地方法人課税について、新たな偏在是正措置を講じることにより、偏在性が小さい地方税体系を構築すべき」と提言している。