今年6月、ディズニーシー大規模拡張プロジェクトを発表する上西京一郎社長(撮影:大澤 誠)

2022年に開業する東京ディズニーシー(TDS)の大規模拡張プロジェクトを発表したオリエンタルランド。ここ数年の入園客数は年間3000万人近くと好調が続く一方、混雑が増えたことによってゲストの満足度が低下しているという外部調査もある。ディズニーシーの大規模拡張はそうした課題の解決につながるのか。さらに、ゲストにとって関心の高い入園料の行方は? 前回に引き続き、オリエンタルランドの上西京一郎社長に聞いた。

今回の拡張でパークの提供価値は上がる

──拡張後には、入園料の値上げも検討していますか?

これまでもパークの価値向上に合わせて、チケット価格を上げさせていただくという方針できた。今回の拡張によって間違いなくゲストへの提供価値は上がると考えており、値上げの機会としては検討している。ただ、外部環境の変化も含めて、値上げについては慎重に判断をしなくてはいけない。

テーマパークの価値は、われわれがいくら投資をしたかではなく、ゲストの方にどう受け止めてもらえるかで決まる。ゲストの方にリサーチをしたうえで、支持していただける価格を判断しなくてはいけない。

──TDRのチケット価格が高いという声がある一方、USJのほうが入園料が高く、海外に目を向けると米国のディズニーでは1万円を超えています。TDRの現状のチケット価格についてはどうとらえていますか?

現在のチケット価格は適性だと考えている。今後、TDSの新アトラクション「ソアリン」、TDLのファンタジーランド(『美女と野獣』エリア)、2022年のTDS拡張といった開発が予定されている。それ以外にも、施設の更新・改良や、人材面でキャストがゲストにより高いホスピタリティを提供できるような環境整備も行っていく。そのようななかで、提供する価値に合わせてチケット価格の検討を続けていきたい。単なる値上げだけでなく、時期によって価格を変動させることなど、あらゆることを検討している。

──入園者数については、2020年度にTDLに『美女と野獣』エリアが開業するタイミングで過去最高を更新することを掲げています。すでに現状でも入場者数が多く、入園制限がかかる日もあります。その中でさらに伸ばしていく余地はあるのですか?

入場制限はそのタイミングで最大で何人の方が安全、快適に楽しむことができるかを考慮して設定されている。足元ではTDSの「ソアリン」や、TDLの新エリアの工事を行っているために、入園者数の上限を下げて運営している。オープンすればその分のキャパシティが増えるため、過去最高の入園者数は十分に達成可能だ。ただ、これまでは入園者数を増やすという発想でやってきたが、いつまでも入園者数ありきでいいのかということも考えている。

オペレーションの改善でもキャパシティは上げられる

──混雑感が増していることにより、TDRの顧客満足度が低下しているという民間調査の結果が出ています。社内調査でも同様の問題は認識していますか?