国会内で記者会見する大島理森衆議院議長(7月31日)(時事)

延長された通常国会の閉幕を受けて大島理森(ただもり)衆議院議長が発表した所感は、異例と言ってもいいものだった。

「この国会において、①議院内閣制における立法府と行政府の間の基本的な信任関係にかかわる問題や、②国政に対する国民の信頼にかかわる問題が、数多く明らかになりました。これらは、いずれも、民主的な行政監視、国民の負託を受けた行政執行といった点から、民主主義の根幹を揺るがす問題であり、行政府・立法府は、共に深刻に自省し、改善を図らねばなりません」

「(1)財務省の森友問題をめぐる決裁文書の改ざん問題や(2)厚生労働省による裁量労働制に関する不適切なデータの提示(3)防衛省の陸上自衛隊の海外派遣部隊の日報に関するずさんな文書管理などの一連の事件はすべて、法律の制定や行政監視における立法府の判断を誤らせるおそれがあるものであり、立法府・行政府相互の緊張関係の上に成り立っている議院内閣制の基本的な前提を揺るがすものであると考えねばなりません」

一連の不祥事は、いずれも国会をないがしろにした行為であるという大島氏の怒りがうかがえる語調だ。同氏は「問題を生起せしめた第一義的な責任は、もちろん行政府にある」としながらも、「行政を監視すべき任にある国会においても、その責務を十分に果たしてきたのか、国民の負託に十分に応える立法・行政監視活動を行ってきたか、については、検証の余地がある」とも述べている。

行政も立法も最終責任は国民から選ばれた国会議員にあるという自負から来る自省であろうが、監視だけで不祥事の再発を防ぐのが不可能であることは改ざん事件で明白になっているのではないか。