千葉県流山市にある日本GLPの物流施設。「GLP流山 Ⅱ」(左)は、楽天が一棟丸ごと借りる

2016年9月、千葉県市川市の官舎跡地が競売にかけられた。東京ドームが2個入る約10万平方メートルの広さとはいえ、何の変哲もない土地に見えた。ところがふたを開けると熾烈な争奪戦となった。プロロジス、日本GLP、大和ハウス工業、三井不動産、三菱地所と、物流施設の開発で知られる複数の大手企業が入札に参加したもようだ。

その理由は、都心まで約20キロメートル、インターチェンジは目の前という好立地にあった。激戦を勝ち抜いたのは、次点と比べ100億円以上も高い294.8億円を提示した外資系のESR。日本では13年に第1号物件が竣工するなど後発に当たるが、海外投資家からの潤沢な資金を後ろ盾に、巨大施設の開発に邁進する。

市川の落札地にも国内最大級の施設が出現する予定。建設費用を含めた総投資額は約800億円となる。入札参加企業からは「高値づかみだ。投資を回収できるわけがない」などとやっかみも聞こえる。だがESRの松波秀明取締役は、「来年1月の竣工までには満床にする」と強気だ。

湧き出る需要 投資家も熱視線

首都圏はまさに“大物流施設時代”。不動産サービス大手・CBREによると、18~19年だけで既存施設の4割に当たる床面積が新たに供給される。圏央道や外環道で新規区間が開通し、首都圏では市川市や流山市(千葉県)、久喜市(埼玉県)など高速道路沿線の都市が新たな物流適地となっている。