入庫時のムダな待機時間や、商品の注文頻度の高まりや小口化。人手不足とネット通販(EC)拡大に伴う物流危機の発生により、商品が企業や工場から出荷されて店舗や消費者の元に配達されるまでの過程で、さまざまな問題が発生している。それら問題の解決にベンチャー企業が立ち上がっている。

ECの利用が盛んになり、配送会社が地域の集約拠点から消費者宅などに商品を届ける回数は急増した。個人宅など配送先が日々異なる中では、配送会社にとって「どこをどの順番で回るか」というルートの選定が重要になる。それを助けるのがオプティマインドの提供する配送ルート自動生成サービスの「Loogia(ルージア)」だ。

[オプティマインド]AIが生成した配送ルートはiPad上に表示される

特長はベテランドライバーの知見をAI(人工知能)に学習させる点。どこに停車すれば最短で荷物を配れるのか、混んでいるので避けるべき交差点はどこなのかなど、地図上では知りえない情報もベテランの配送記録から学ばせて、最適なルートを導き出させる。

日本郵便と今年5月から実証実験を行っている。実験では配送ルートの作成に新人ドライバーは44分、ベテランでも14分かかったところをルージアはわずか6分で済ませた。実際に配送にかかった時間を見ると、ベテランの場合はAIが作成したルートより自身で作成したルートを通ったほうが2分ほど短かった。しかし、新人の場合は自ら作成したルートを通るよりAI作成ルートのほうが移動時間を12分短縮できた。

オプティマインドの松下健社長によると、想定する利用対象は「10カ所以上配る先があってルートが変動する配送」。宅配会社だけでなくプロパンガス会社や酒販会社なども興味を持っているという。

ドライバーと直接契約 下請け重層構造にも風穴