昨年来、物流各社が相次いで運賃の値上げに踏み切っている。その動きを荷主企業や物流企業の現場にいる当事者たちはどう受け止めているのか。値上げ交渉の舞台裏や抱いている本音を明かしてもらった(取材を基に座談会形式で構成)。

Aさん:日用品通販の物流担当者

Bさん:緩衝材メーカーの役員

Cさん:ヤマト運輸現場社員

Dさん:中堅の物流受託会社役員

──運賃の値上げは、荷主の皆さんに対してどのような内容で持ちかけられたのでしょうか。

A 私の会社は、ヤマト運輸と日本郵便の2社に商品の配送を依頼している。まず値上げを求めてきたのはヤマト。昨年秋から値上げとなった。交渉の際には従来の5割増しの運賃を提示されたが、仕分け作業などをわれわれが行うように改めるなどして、多少上げ幅を抑えることができた。日本郵便はヤマトの後、今年に入ってからの値上げとなった。

B うちは納品時の配送に西濃運輸や福山通運を使っている。それら企業間物流の会社も昨年のヤマトの値上げを受けてか、運賃や規約内容をあらためて見直させてくれと言ってきた。今年4月以降に交渉が始まって、7月から新運賃が適用されている。値段は今までに比べ2~3割近く上がった。

──一方の物流会社から見て、値上げの現場の雰囲気はどのようなものなのでしょうか。

C ヤマトとして全社的に値上げに舵を切ると決まったとき、荷主との交渉はうまくいかないのではないかと思っていた。今後の身の振り方を考えようと同僚と話していたくらい。それがうまく進んでいるので、自分たちもびっくりした。そのくらい強気で臨んでいる。