7月16日、フィンランドの首都ヘルシンキで米ロ首脳会談が行われた(AP/アフロ)

トランプ米大統領が、7月16日に行われた米ロ首脳会談でロシアに対して宥和姿勢を取ったことへの批判が高まっている。

会談後の記者会見でロシアのプーチン大統領が、具体的な根拠を示さずに米大統領選挙への介入を否定したが、トランプ大統領が安易にそれを受け入れたからだ。

これは会談前の13日、米司法省がロシア軍参謀本部情報総局(GRU)の軍人12人を、民主党関係者のeメールなどに繰り返しハッキングを試みたとして起訴した事実に反する。記者会見で、プーチン大統領と自分の政府のどちらを信じるのかと問われたトランプ大統領は、どちらも尊重すると答えた。ロシアに対する一方的な妥協にしか見えないこの受け答えは、米国人の愛国心を逆なでした。

ニューヨーク・タイムズ紙は18日付で、トランプ大統領の「ロシアが米国の選挙に介入する理由が見つからない」という発言が、合衆国憲法に唯一定められた罪である「国家反逆罪(treason)」を想起させると書いた。記事は、元CIA(米国中央情報局)工作員の共和党ウィル・ハード下院議員のツイッターを引用し、トランプ大統領の言動をCIAで長年観察されてきた「ロシアの情報機関による人物操作の一つ」と断じ、「まさか米大統領がその対象になるとは夢にも思わなかった」と発信した。これまでトランプ大統領を擁護してきた友人のギングリッチ元下院議長も「大統領就任以来の最大の間違い」として批判した。

トランプ大統領も、さすがに反響の大きさを考慮して、帰国後の記者会見で「(選挙に干渉したのが)ロシアではないと考える理由は見当たらない」と言うつもりが、「ロシアだと考える理由は見当たらない」と言い間違えたという苦しい言い訳をした。