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急拡大するアパホテル 成長路線を維持できるか 浮かび上がる不安材料

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建設中の「横浜ベイタワー」。元谷代表は収益性が高いとタワー型ホテルに注力している

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横浜高速鉄道みなとみらい線の馬車道駅から徒歩3分。横浜ランドマークタワーや横浜赤レンガ倉庫にも程近い場所で、巨大ホテルの建設が急ピッチで進められている。客室数は2311と東京・品川駅前のプリンスホテル(4棟で3560室)には及ばないが、単一のホテルでは国内最大規模だ。

建設しているのは大手ビジネスホテルチェーンのアパグループ。2019年秋に「アパホテル&リゾート 横浜ベイタワー」として開業する見通しだ。

アパグループが今年2月に公表した17年11月期決算は売上高が1161億円と5年で倍増。経常利益は350億円に上り、同業の東横インと比べても、成長の度合いが大きい。

アパといえば、強烈な個性の元谷外志雄グループ代表と派手な衣装の元谷芙美子アパホテル社長という、夫婦の存在が目立つ。だが本当に注目すべきは、驚異的なスピード展開と立地戦略だ。

石川県に地盤を置く、不動産開発業者だったアパグループがホテルに参入したのは、1984年のこと。東京進出は97年、しかも09年の時点で都内にあるホテルはわずか6軒にすぎなかった。だが元谷代表はリーマンショック後に不動産相場が総崩れになったことを商機ととらえ、10年4月から「SUMMIT5」(頂上戦略)と名付けた経営計画をスタート。千代田区、港区、中央区など都内に狙いを定め、集中開業する戦略を取った。

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