早くからプログラミング教育の重要性を訴えてきたNPO法人 CANVASの石戸奈々子理事長は、文部科学省「小学校プログラミング教育の手引」の作成にも携わった。

いしど・ななこ●東京大学工学部卒業。米マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ客員研究員を経て、2002年CANVAS設立。(撮影:大澤 誠)

プログラミング教育について、「プログラマーを育てるのか」と聞かれることが多いのですが、そうではありません。農業や漁業、医療やスポーツなど、あらゆる産業がIT(情報技術)化していく中で、どんな職業に就いても使える汎用的な力をつけるのが真の狙いです。

お風呂もテレビも、信号機もATM(現金自動出入機)も、あらゆるものがコンピュータに制御されている。そのコンピュータに指示を与えるプログラミングは、これからの時代を生きるための基礎教養だと思います。

今後は、多くの職業がAI(人工知能)やロボットに代替されて消滅するといわれています。米国のアマゾンやグーグル、アップルなど世界を席巻する巨大IT企業は、いずれもこの数十年で生まれました。つまり、今の子どもたちは新しい職業や仕事を作る世代。作るためには新しい技術を使いこなす力、すなわちプログラミングが必須なのです。