並々ならぬ力を注ぎ、超難関の認知症薬開発の一番乗りに挑むエーザイの内藤晴夫社長(撮影:今井康一)

2営業日連続でストップ高。エーザイ株が約4割の急騰劇を見せた。連騰後は小幅調整したが、大型株でこれだけの短期上昇は異例だ。 

きっかけはエーザイが7月6日に出した一つのリリース。米バイオジェンと共同開発中のアルツハイマー型認知症(AD)治療薬の一つ、「BAN2401」の臨床試験(治験)第2相の最終18カ月の解析結果が良好だった、というものだ。新薬は認知症の原因物質とみられる脳内のタンパク質「アミロイドベータ」の除去を狙っている。

実は昨年12月にエーザイはこの試験の中間12カ月時点の解析結果を発表しているが、主要評価項目で未達だった。「最終結果も期待できない」。市場は敏感に反応し、中間結果発表の翌日に、エーザイ株は約15%も下落した。

それも当然で、その時点では、米ファイザーなどメガファーマ(巨大製薬会社)がAD治療薬の開発に失敗していた。今年に入っても、米メルク、米イーライリリーなどが、治験第3相に到達しながら、最終的に頓挫。AD治療薬の開発は死屍累々の惨状にあった。

その中においての今回の結果発表だったこともあり、市場には大きなポジティブサプライズとなった。

“半端ない”メリット