世界中で大ヒットしたスマートフォン用ゲームアプリ『ポケモン GO』。その仕掛け人が、米ナイアンティックの野村達雄氏だ。中国残留孤児3世で、極貧の幼少期を経て来日。大学院修了後に米グーグルに入社という異色の経歴の持ち主は、いかにしてプログラミングにのめり込んだのか。

米ナイアンティック  シニアプロダクトマネジャー  野村達雄
のむら・たつお●1986年中国黒龍江省生まれ。2011年東京工業大学大学院修了後、米グーグル入社。14年に旧ナイアンティック・ラボに参画。(撮影:尾形文繁)

幼少期を中国のど田舎で過ごしました。小学3年生のとき、貧しさから抜け出そうと、祖母の母国である日本に一家で移住。そこで初めてテレビゲームに触れました。友達の家で夢中になって遊んでいたら、先生が使っていないファミコンをくれたんです。

「これはどうやって動いているのか」。興味はいつしか、ゲームの仕組みにまで広がりました。中国にいた頃から、おもちゃを持てず、自作したりしていたので、ものの仕組みに興味があったのです。

その後、ゲームのデータを書き換えられる周辺機器に出合いました。「改造コード」という文字列を入力すると、キャラクターのレベルを変えられる。しだいに、この文字列がコンピュータに指示を与えている、パソコンを使えばゲームも作れるなどと知りました。