500 Startupsは、米シリコンバレーに本社を置くアクセラレーター(企業支援)兼シード投資ファンドの運営会社。2016年2月に設立された日本法人の代表、ジェームズ・ライニー氏に日本のベンチャー投資の実情と課題について尋ねた。

James Riney●米ペンシルベニア州立大学卒業後、J.P.モルガン在職中に東京へ移住。DeNAのベンチャーキャピタルなどの後、2015年から現職。(撮影:尾形文繁)

──日本のベンチャー界は盛り上がっているように見えます。

(年間の)ベンチャー投資額は3000億円近くまで増えたが、それはソフトバンク・ビジョン・ファンドの1社当たり投資額と同じ。数字の絶対値はまだまだだが、ここ数年の伸びはすばらしい。

さらに、5年ほど前は20億〜30億円を調達するには上場するしかなかったが、今は上場せずに大型調達が可能な環境になってきた。ただ、上場(のタイミング)が早いと、短期のことしか考えられなくなる。ユニコーン(非上場で企業価値が10億ドル以上の会社)を本当に目指してグロース(成長)するなら、しばらく赤字を負うくらいのほうがいい。

──そもそもユニコーンが日本で少ないのは問題なのですか。

日本がユニークなのは、東証マザーズという市場があって、売上高(の基準)なしに、上場できてしまうこと。投資家は早期に投資回収できるが、前述のような成長の問題もある。

グローバルに見てもユニコーンという言葉にこだわりすぎている気はする。もちろん、それくらいの規模を目指したほうがいいが、企業価値がそこまでいってもインパクトのある会社になるとは限らない。インパクトの定義にもよるが、海外できちんと勝負できている日本の会社はまだ少ない。

メルカリのスピード感スケール感はさすが

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