国内有数の米どころ、庄内平野が広がる山形県鶴岡市。人口13万人弱の地方都市が今、「地方創生のモデル」として注目を集めている。その核は、慶応義塾大学先端生命科学研究所(先端研)を中心に独創的なバイオベンチャー企業が集積する「鶴岡サイエンスパーク」だ。

理化学研究所の拠点も

先端研の開所は2001年。研究成果を活用した大学発ベンチャーとして、メタボローム(代謝物)解析キット開発・販売の「ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ(HMT)」、人工合成クモ糸の量産技術を開発した「Spiber(スパイバー)」など6社を生み出した。HMTは13年に東証マザーズに上場した。

この規模の都市で、ベンチャーのエコシステム(新事業が生まれる循環の仕組み)を構築するには何が必要なのか。デロイト トーマツ ベンチャーサポートの大谷一夫氏は「事業化につながるコア技術があり、熱量があってイノベーションを牽引できる首長がいることではないか」と指摘する。

地方活性化の切り札としてベンチャー創出の機運が高まっているが、成功事例は少ない。IT企業誘致を推進していた関東地方のある自治体では、市長交代を境に施策が停滞した例もあるという。

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