イラスト:河南好美

先日、電車に乗っていたら、高齢者の乗客同士が「年金がカットされる『在職老齢年金』制度があるから65歳以降も働くなんて損だ」なんて言い合っていた。その場で誤解を正しそうになった。65歳以降で在職老齢年金が適用されるのは厚生年金と給与合わせて月46万円超えの高収入の人だけ、普通のシニア雇用の年収では大幅な減額なんてされません、その認識は間違っていますと。

公的年金は、ただでさえ仕組みが複雑でメディアも言いたい放題、誤解やまゆつばもののセオリーが蔓延している。老後の生活の支えとなる公的年金だから、正しい知識を持っておきたい。

年金に関して一度は浮かぶ疑問はというと、「このまま働くと、いくら年金をもらえるか」だろう。特に50歳未満の人にとっては、切実な問題だ。というのも、毎年、誕生月に届く「ねんきん定期便」のはがきには、現時点までの加入実績に基づいた年金額(見込み)しか書いていないからだ。今会社を辞めても、最低これだけは支払われる、という額だけである。一方、50歳以上の人へのねんきん定期便には、60歳まで現在と同じ状況で保険料を納め続けた場合の年間受給額がズバリ書いてあるので、それを見れば一件落着となる。

下に載せた表は、年収別、厚生年金加入年数別の、どれぐらいもらえそうかの目安である。これでは物足りない、ほかでもない自分がもらえる額を計算したいという50歳未満には、次の計算法がある。