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定年後が視野に入り始める50歳前後になったら、自分が将来どういうライフプランを描こうとしているのかを、一度立ち止まって見つめ直すことが必要だ。現状を把握し、リタイア後のライフスタイルを明確化したうえで、具体的な生活設計を配偶者と話し合い始めるいい時期といえる。そこでは、将来の収支・貯蓄残高の見積もりと、それに伴う問題点の発見と整理が最も重要になる。

経済的な不安を抱えず定年後を過ごしたいと考えるなら、退職時には退職金を含めて3500万円程度の金融資産を用意したいところ。これは夫婦で普通に生活していくだけで必要な額であり、もし年数回は旅行に行くというライフスタイルなら、さらに積み増すことが必要だ。

必要な金額を貯めることができるか、さらに人生のゴールの時点で金融資産が残っているかを確かめるには、キャッシュフロー表の作成が欠かせない。具体的なキャッシュフロー表の例は下図表を参照していただきたいが、表計算ソフトを操作できれば作成は簡単だ。キャッシュフロー表を作り、老後の収支を「見える化」することで、過度な不安から無用なリスクを取ることもなくなる。

まず家族の年齢、収入、支出の見込みを記入する。収入の欄には、ビジネスパーソンであれば給与の額面金額を記入する。他方、支出欄には食費、光熱費、通信費など毎月必ず必要となる「生活費」や「住宅ローン」、そして「税金や社会保険料」などを記入する。

収入と支出、それぞれの合計額を算出し、収入の合計額から支出の合計額を引いたものが「年間収支」となる。年間収支がプラスであれば「金融資産残高」に加え、マイナスであれば差し引いていく。