中国は「中国製造(メード・イン・チャイナ)2025」の国家戦略を掲げ、ハイテク分野で世界の覇権を握ろうと野心をむき出しにしている。これは米国との直接対決につながるものであり、技術をめぐる新たな冷戦が激しさを増してきたといえる。

中国は通商面だけで覇権を争っているのではない。軍事転用可能な技術に巨額の投資を行うことで、さらに強大な軍事大国になろうとしているのだ。中国は知的財産権を侵害したり、中国進出を望む外国企業に中国企業への技術移転を強要したりと、あらゆる手を駆使し外国から技術を奪い取ってきた。

米国は中国のこうしたやり方にいらだちを募らせている。米トランプ政権は米通商法301条に基づき、年間500億ドル(約5.5兆円)相当の中国製品に25%の制裁関税をかけると発表。さらに、2000億ドル(約22兆円)相当の中国製品にも10%の追加関税を課すと警告し、米中は今、報復の連鎖に陥っている。

だが、制裁関税は中国への有力な対抗策とはなりえない。当の米国企業に制裁関税を課すのと同じ結果になるからだ。これは世界のサプライチェーンが複雑に入り組んでいることに原因がある。