イラスト:河南好美

日本の多くの企業には「定年制」というものがあるため、どうしても「定年までに3000万円貯めよう」といった話が主流になってしまっているが、この考え方は間違いだ。

人にもよるが、今の時代、60歳はまだ人生の後半の入りたてくらいだし、これからは65歳、70歳を過ぎても働く人がどんどん増える。仕事はどこかでやめるときが来るが、資産運用は生きている間はやめる必要がない。「何歳までいくら」という考え方はもうやめよう。もちろん長く生きるリスクもあるが、運用面ではそれは逆にチャンスに変わる。おカネが必要になったら、一部を上手に使いながら運用していけばいい。

銀行の甘いわな「退職金プラン」

だが「運用の大原則」を知らないと大失敗する。まとまったおカネを銀行や証券会社など金融機関の言うままに一度に投資してしまうことだけは絶対に避けたい。典型的なのが定年時に振り込まれる退職金だ。銀行を中心とした金融機関は日頃の給与振り込みの口座などを通じて、まとまったおカネが振り込まれていることを知っており、投資信託や外国債券、保険などの一見魅力的な「退職金プラン」を用意して、高い手数料を稼ごうと虎視眈々と狙っている。