千葉県流山市は、東京都心から北西へ直線距離にして約25キロメートルの地点に位置する、人口約18.6万人の街である。市域は江戸川の東岸に沿って南北約7キロメートル、東西約5キロメートルに及ぶ。

古くは江戸川と利根川に挟まれていたことから水運が盛んだったが、高度成長期以降、首都圏に多くの人々が集まるに従い、都心に通う勤労者の街として急速に宅地化されていった。

だが、21世紀を迎えるまで流山に対する評価は必ずしもよいものではなかった。都心から25キロメートルとはいえ、都心へのアクセスが必ずしも良好ではなかったからだ。

流山駅から鉄道で都心部に出るには、JR常磐線を利用するしかなかった。しかも常磐線は市の南東部をわずかにかすめるだけ。通勤するには隣の柏市の南柏駅に行くか、流鉄流山線で馬橋、JR武蔵野線で新松戸、または東武野田線で柏駅へとアプローチするしか方法がなかったのだ。