NSCの初代局長には外務省出身の谷内正太郎(写真左)が就いた(読売新聞 / アフロ)

外務省と警察庁の「戦争」は、2012年暮れの第2次安倍晋三内閣発足とともに目玉政策として打ち出された国家安全保障会議(NSC)をめぐって始まった。外交・安保情報を一元管理し政策を主導するNSCの設置は、安倍にとって第1次政権からの悲願。その事務方の司令塔である国家安全保障局長には首相に近い前外務事務次官、谷内正太郎が本命視されていた。

これに、経済産業省と並ぶ第2次安倍政権の2本柱を自任する警察庁が危機感を強めた。内閣官房では、官房副長官(事務)の杉田和博を筆頭に警察庁エリートが存在感を放つ。

警察庁は日本の情報機関の元締めを自負する。それだけに、「世界中に在外公館を持ちながらインテリジェンス能力が乏しい外務省にNSCを握られるのは、阻止しなければならないことでした」(全国紙記者)。