今年2月に「ラクマ」「フリル」の2アプリを統合、新生ラクマで反撃ののろしを上げた(写真:楽天)

「1位の背中が見えてきた」。楽天の三木谷浩史会長兼社長は今年2月の決算説明会で、自社のフリマアプリ事業の成長ぶりに自信を見せた。メルカリにとって国内最大のライバルである「ラクマ」は、今年に入り続々と新たな手を打ち出している。

楽天は今年2月、傘下にあった2つのフリマアプリ「ラクマ」「フリル」を統合し、新生ラクマとして再スタートを切った。さらに6月からは、これまで無料だった販売手数料を有料化。販売価格の3.5%という料率は、メルカリ(販売価格の10%)と比べればお得感の残る形だ。

フリマ市場全体の急拡大を受け、近年は楽天もこの領域で大きく成長を遂げてきた。足元のアプリのダウンロード数や利用者数は公表していないが、年間流通総額は1400億円(2017年末時点)に到達。メルカリ(3000億円超)にはまだ遠く及ばないものの、前年比では2.7倍に成長している。今後についても「早期に3000億円に持っていきたい」(三木谷社長)と鼻息が荒い。

ラクマとメルカリの圧倒的な差

楽天は2014年11月から、自社で開発したラクマを展開。そこへ2016年9月、フリルを運営するファブリックを買収した。フリルはファッション系のアイテムに強みを持ち、若年女性利用者を多く抱える一方、ラクマは家電やエンタメ系など幅広い商品が売買され、20~40代男性利用者に支持されていた。

当初フリルは販売手数料を徴収していたが、楽天傘下入りを機にこれを無料化。以後は、どちらのアプリも「販売手数料無料」を前面にアピールする形の利用者獲得策に打って出た。

楽天の三木谷浩史会長兼社長も、フリマ事業の拡大に熱心だ(撮影:大澤 誠)

だが王者メルカリの存在は、当時すでに圧倒的なものになっていた。そもそも、フリルはメルカリよりも1年早い2012年にフリマアプリを始めており、業界の先駆者だった。だがメルカリが早期に巨額の資金を調達し、大々的に広告宣伝を展開したことで、知名度で一気に差をつけられたのだ。

現在も「フリマ=メルカリ」のイメージは盤石だ。マクロミルによるフリマアプリの利用実態調査(2017年5月時点)によれば、フリマアプリ利用者のうち、94%がメルカリを利用しているのに対し、ラクマは22%、フリルは19%にとどまった。この結果から、フリマ利用者は基本的に皆メルカリを使い、中にはラクマやフリルを併用している人がいる、という現状が見て取れる。