おの・ゆうじ●1956年生まれ。79年アイカ工業入社。化成品事業を中心に技術畑を歩み、2004年に執行役員、09年に常務取締役に就任。10年6月から現職。(撮影:吉野純治)

経営層を残すのがカギ 今後は非住宅分野を強化

社長就任後の8年で、国内外の6社を買収し、8期連続の増収増益を達成した。

企業買収で心掛けているのは、まずマネジメントだ。買収先には財務の責任者、営業や技術といった特定の部署に人を送り込むだけ。原則、それまでの経営層に事業を任せる。ビジネスに詳しい人間を経営層に残すことで、円滑に運営できる体制を維持する。

もう一つは事業領域だ。いま持っている技術をどう生かせるか、ビジネスをどう広げられるかを考えたうえで、当社が主力とする建材や化成品などの事業領域に近い企業を狙う。分野の近い事業であれば、商品開発を中心にどのようなシナジーを発揮できるか、買収前から判断することが可能だ。

──企業買収に際して、財務面でのルールを設けていますか。

のれんに関しては、5年で償却できる案件しか手掛けないようにしている。2〜3年で償却となると、M&A(企業の合併・買収)によって利益が落ちてしまう。一方で10〜15年での償却となると期間が長すぎて、事業環境が読みづらい。経験上、3年経てば買収先とのシナジーも生まれてくる。5年というのはちょうどいい期間だと考えている。

──そもそも社長就任以来、なぜM&Aに注力しているのですか。

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