マイク・ペンス米副大統領。保守系名門大学の卒業式に出席し、スピーチを行った(ZUMA Press/アフロ)

米国は今、卒業式のシーズンを迎えている。各地の大学から若者たちが巣立っていく。その巣立ちに力点を置いて、米国の大学で卒業を「コメンスメント(始まり)」と呼ぶのは、とても好感が持てる。

大統領や副大統領ら、時の政権の重鎮が大学卒業式に出掛けて行うスピーチは、ときに重要な政策表明になることがある。

たとえば9.11テロの翌年2002年6月、息子ブッシュ大統領(当時)が陸軍士官学校卒業式で行った演説は「善と悪との戦い」における「先制攻撃」の可能性に言及、翌年の対イラク侵攻への道筋を示すことになった。

今年の卒業式シーズンはどうだろうか。トランプ大統領はアナポリスの海軍士官学校で演説したが、いわゆるペップトーク(激励演説)で、とりたてて政策的な内容はなかった。

むしろ注目されたのは、ペンス副大統領のほうだったかもしれない。副大統領は中西部ミシガン州のヒルズデール大学の卒業式に出席した。信仰の大切さを訴え、福音派へのアピールを狙った演説の中身もさることながら、大学の選択が一部の事情通に注目された。