都心のオフィスが変貌しつつある。

2018年2月、「コワーキングスペース」を運営する米国企業WeWork(ウィーワーク)が日本で開業した。

コワーキングスペースとは、都心のオフィスで近年増え始めた「シェアオフィス」の進化形。シェアオフィスは不特定多数の利用者に、机やいす、コピー機などビジネスに必要な環境を丸ごと貸し出す。そうしたシェアオフィスに集まる人たちをつなげてコミュニティを作り、価値の創造を狙うのがコワーキングスペースだ。

これはオフィス賃貸業の新しいビジネスモデル。孫正義氏率いるソフトバンクグループはウィーワーク・グループに44億ドル(約4900億円)を出資した。

未公開企業で世界8位 推定価値は約2兆円

ウィーワークの日本での知名度は低い。が、米国ではユニコーン企業(評価額10億ドル以上の株式未公開ベンチャー)として有名だ。米CBインサイトの直近情報によればウィーワークの企業価値は推定200億ドル(約2.2兆円)で世界の未公開企業中8位。ライドシェアのウーバー・テクノロジーズ(1位)、民泊のエアビーアンドビー(5位)、イーロン・マスク氏率いる宇宙輸送のスペースX(6位)などと肩を並べる。

ウィーワークの創業は10年。ニューヨークのソーホー地区で最初のコワーキングスペースを開設した。その後7年余りで世界71カ国242カ所に拠点を構えるようになった。会員数は17年の1年間で8万7000人から22万人へ急増。17年12月期の売上高は15億ドルで、前年比2.6倍に膨らんだ。

日本では東京・六本木のアークヒルズサウスタワーで18年2月に開業後、新橋など合計4カ所を開設している。さらに神宮前など2カ所を新たに追加する予定だ。

会員には、フリーランサー(個人事業主)やスタートアップ企業、中小企業が多いが、世界的大企業も名を連ねる。日本ではバーガーキングを運営するビーケージャパンホールディングスや旅行のJTB、IT関連のヤフー、ソフトバンクグループなどが利用している。