4月の北朝鮮と韓国との南北首脳会談を契機に、朝鮮半島の非核化が動き始めた。だが、非核化とは具体的に何をすることなのか。その実務に詳しい長崎大学の鈴木達治郎教授に聞いた。

すずき・たつじろう●1951年生まれ。東京大学工学部卒。工学博士。2010〜14年内閣府原子力委員会委員長代理。著書に『核兵器と原発』。核兵器廃絶を目指す「パグウォッシュ会議」の評議員。(撮影:尾形文繁)

──非核化とは、どんなことを行うのか。そのプロセスはよく知られていません。

まず現状より悪くならないようにすること。南北首脳会談により情勢の緊張緩和が進みつつあるが、6月12日の米朝首脳会談でさらに進展させることだ。軍事対立が起きない環境作りをしてこそ、非核化へのステップを踏むことができる。

──非核化に際し、最も重視すべき点は何でしょうか。

検証できることが重要だ。北朝鮮が核分裂性物質の生産をやめ、それをきちんと検証できるようにする。北朝鮮が秘密にしている核関連施設があるかもしれないが、すでに存在が判明している施設や兵器など、目に見えるものの活動を停止、あるいは減らすことを検証すべきだろう。

──北朝鮮のような閉鎖的国家で、検証は可能でしょうか。