来年1月に任期満了で引退する米下院のポール・ライアン議長は、年間8万ドル(約880万円)以上の退職年金を受け取ることになりそうだ。任期中にどのような仕事をしたかとはまったく関係なく、議員には気前よく年金が支払われる。これをいいことに、ライアン議長のような政治家は、財政を悪化させる政策ばかり提案している。米議会予算局が発した警告によれば、米国の財政赤字はこのままいくと、今後30年で3倍に膨れ上がり、GDP(国内総生産)比で2.9%から9.8%に拡大する。

財政がパンクすれば、教育やインフラといった将来世代のための投資が犠牲になる。消費者団体「年金権利センター」によると、民間部門でライアン議長が手にするような確定給付年金を受け取れる人は、たった15%しかいない。

公正な仕組みとなるよう、政府は民間に倣って、議員年金を成果連動とすべきだ。上場企業の幹部と同じように、誤った政策決定を行った政治家の報酬を、年金減額という形で引き下げるのである。

国(つまり納税者)は長期にわたって、議員年金を支払うことになる。仮に、ある政治家が50歳から年金を受け取り始めるなら(ライアン議長がまさにそうだ)、受給期間は40年を超えるケースも現実に出てくる。だとすれば、その政治家が任期中に支持した政策の長期的な成果を、議員年金のような長期の報酬に連動させるのがフェアなやり方に思える。