米ゼロックスは米国の代表的な企業だが、ここ数年は業績不振にあえいでいた

富士フイルムホールディングス(HD)による米ゼロックスの買収が暗礁に乗り上げている。

1月に発表した買収計画は特別配当や新株発行を使う複雑なスキームで、富士フイルムグループとしては現金の外部流出を伴わない。成長事業の医療分野などに現金を使いたいがゆえに生み出された手法だった。

だが、合わせて15%のゼロックス株を持つ物言う株主が買収に反対。筆頭株主で著名投資家のカール・アイカーン氏と歩調を合わせる3位株主で実業家のダーウィン・ディーソン氏が訴訟を起こした。

4月27日、米ニューヨーク州上級裁判所は、ジェフ・ジェイコブソン・ゼロックスCEOが保身のために買収を進め、株主にとって不利益となる行動をしたとして買収の一時差し止めなどを命令した。

命令から4日後の5月1日。ゼロックスは突然、アイカーン氏らと和解する。だが、和解案はわずか2日で破棄され、現在はゼロックスと富士フイルムHDが、買収差し止めの撤回を求め裁判所に上訴している。