石工がつくった小国サンマリノから、イタリアの大地とアドリア海を望む

「何カ国に行ったことがありますか」。よくされる質問だ。旅の経験値を測る指標として、これほどわかりやすいものはない。

ある国に数年間暮らしていた人と、数日間旅行で行った人との情報や経験値を同じ「1カ国」にカウントしてしまうのは乱暴だが、わずか1日の入国でも、未訪の人に比べればはるかに多くの知見が得られるのも事実だ。そのため、食わず嫌いはせずに、未訪の国があれば行くようにしてきた。

だが、訪問国が増えれば増えるほど、新規の国の訪問は難しくなる。勤め人の場合、長期の休みが取りづらいので、西アフリカなど行くのが困難なところは後回しになってしまう。

2016年8月、イタリア北東部のビーチリゾート、セニガッリアにあるレストラン「ウリアッシ」のテラスでランチを取った後、ボローニャに戻るまで半日時間が余った。そこで、訪問国を増やすことも頭に入れた結果、小国サンマリノに行ってきた。

内陸国であるサンマリノの面積は山手線の内側とほぼ同じ約61平方キロメートル。世界で5番目の小国だ。