4月27日に南北首脳会談が行われてからというもの、トランプ米大統領は、南北対話を裏で仕切っていたのは自分だとのイメージを打ち出そうとしている。確かに、希望の光は朝鮮半島から広がっている。だが、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)委員長との会談が間近に迫ったタイミングでわざわざ主役の座を奪い取ったことを、同氏は後悔することになるかもしれない。

米朝会談に向けて、トランプ氏は資料に目を通したり、専門家の助言に耳を傾けたりといった準備作業を意図的にサボっているはずだ。何しろ、体系立ったブリーフィングを理解する能力を持たないことで評判の大統領である。

しかし、南北首脳会談が感動的なものになったことで、トランプ氏を待ち受けるハードルは一段と高くなった。同氏は取引に長けたディールメーカーを自任し、米朝会談を使って自らの手腕を派手に演出したいと考えている。だが、ディールメーカーとしていくら魔術的な力を持っていたとしても、北朝鮮の核に対する執念が魔法にでもかかったかのように簡単に消えるわけがない。

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