地方創生は政府の目玉政策の一つであり、東京一極集中を避けて地方の人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を取り戻すことを主な目的としている。地方自治体の総合戦略に対する新型交付金、政府関係機関の地方移転、特区の活用など、さまざまな施策が行われてきた。ただ、成果が十分に出ているとは言いがたい。

地方創生と聞いてまず頭に浮かぶのは、移住の奨励であろう。各道府県のホームページなどを見ると、どこも移住に力を入れていることがよくわかる。移住説明会を首都圏で開催したり、補助金を支給したりと至れり尽くせりである。地方の人口減少を防ぐには移住が手っ取り早いというわけだ。

しかしよく考えてみると、少子高齢化により日本全体の人口が減少していく中で、各道府県が地方移住を奨励するとどうなるか。ゼロサムゲームの中で、人口の奪い合いが起こるだけではないか。むしろ国を挙げて出生率の回復に取り組みプラスサムゲームに持っていくことが重要なのではないか。