後に振り返ったとき、会社が新たな成長ステージに入ったことを象徴する出来事となるかもしれない。

空調で世界首位のダイキン工業は、グループで貢献した人物や部門の表彰式を毎年2月の設立記念日に催している。近年、その最優秀賞の「CEOアワード」は中国の子会社が独占してきた。しかし今年は中国子会社と並んでインドの子会社も受賞。インド市場における躍進が評価され、初の受賞となった。

本社の十河(とがわ)政則社長兼CEOとがっちり握手をしたインド法人のカンワル・ジート・ジャワ社長(下写真右)は、スカウトされて現地の空調メーカー幹部から2010年にダイキン・インドに転じた。「インドでもナンバーワンを目指すダイキンの計画に魅力を感じた」と当時を振り返る。

十河社長兼CEOから「CEOアワード」の表彰を受けるジャワ社長

不得意だった低価格帯でも勝利

当時のダイキンは東南アジアのいくつかの国でトップ企業となっていたが、本格参入からまもないインドではまだ7位だった。台数ベースで市場の95%を占めるルームエアコン(RA)のシェアは韓国のLG電子とサムスン電子が計4割で、ダイキンは約1%しかなかった。

それが17年はRAでインドのボルタスに次ぐ2位、シェアは17%まで上昇。市場の成長も追い風に、10年当時に3万台だったRAの販売台数は70万台まで伸びた。さらに、オフィスや店舗向けの中型機では6割、ビルや工場向けの大型機ではトップシェアを獲得。今やインド市場における空調事業の売上高でダイキンは首位だ。

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