江戸時代に描かれた持統天皇。男帝と同じ衣裳をまとう
(出所)勝川春章画『錦百人一首あつま織』、 跡見学園女子大学図書館所蔵

日本史上には、8人10代の女性天皇が存在する(下表)。このうち、推古(すいこ)から称徳(しょうとく)に至る6人8代は古代の女帝(じょてい)である(皇極(こうぎょく)と孝謙(こうけん)は、譲位後に再度即位している。これを重祚(ちょうそ)という)。約860年の空白期間を経て、近世に明正(めいしょう)と後桜町(ごさくらまち)が即位する。

これらの女帝の多くは、日本史の教科書に記述されることが少なく、よく知られていない。記述される場合も、女帝は本来即位すべき男帝(だんてい)が幼年の場合や、そのほかの「特別な事情」があって即位した「中継ぎ」であり、実権はなかった、という評価が根強くある。

女帝ははたして本当に中継ぎだったのだろうか。その実態をつかむために、女帝の即位が相次いだ7〜8世紀の歴史を見ていきたい。