たかい・ひろゆき●神戸大学経営学部卒業、住友商事入社。非鉄金属本部で17年間、うち7年間は英国ロンドンで貴金属や、銅・アルミなどベースメタルの取引を担当。その後、金融事業本部長やエネルギー本部長を歴任、2013年6月から現職。国内外の商品取引業界にも関与している。(撮影:梅谷秀司)

2018年も第1四半期が終わった。今年ほど市場予測と現実の相場展開が違う年も珍しい。年初には昨年からの適温相場が続くと予測する向きが多かった。日経平均株価は年末3万円という大胆な予測も飛び出し、ドル円も日米金利差拡大により1ドル=120円を目指す円安と見る向きが多かった。国際商品についても中国や産油国による供給引き締めと適温経済による堅調な需要を背景に供給過剰感が薄れ、世界的なEV(電気自動車)ブームへの期待もあって、楽観的な見方が目立った。

四半期が終わってどうなったか。2月に米国長期金利とVIX(恐怖指数)の急騰がトリガーとなり世界中で株式市場が急落、年初からの楽観ムードが一気に吹き飛んだのは記憶に新しい。通貨市場でも米国金利の上昇にもかかわらず世界的なドル離れが進み、ドルはメキシコ、日本、南アフリカ、英国、中国、ユーロ圏などの通貨に対して幅広く売られた。国際商品を見ると、原油はイラン情勢への懸念から堅調だったものの、金属系は中国需要の予想外の弱さで昨年来の高値から軒並み調整されている。