まなべ・すなお●1954年生まれ。78年に三共入社。2009年に執行役員、16年副社長を経て17年4月から現職。新薬候補の安全性を評価する業務に約30年間携わる。(撮影:梅谷秀司)

臨床で期待以上の効果 国内での自社開発を重視

がん細胞を強く狙い撃ちできる抗体薬物複合体(ADC)の抗がん剤の開発に力を入れている。フラッグシップの「DS-8201」の承認申請は2020年度の予定だが、1年前倒しも検討している。臨床試験第1相では期待以上の結果を出しており、評価も高い。急性骨髄性白血病の新薬「キザルチニブ」も18年度に承認申請の予定で、がん分野の開発は順調に進んでいる。

研究開発費は20年度までの5年間で9000億円を計画しているが、最初の2年ですでに4000億円程度使っており、増やす可能性がある。その場合は、M&A(企業の合併・買収)など事業開発のための投資枠である5000億円の一部を充てたい。

ただ、がん分野にはさまざまな製薬会社が注目しており、試験結果がよければ開発品の導入価格がハネ上がる。企業買収の価格も高く、今はよい案件がなかなか見つからない。豊富になっている自社の開発に投資するのも手だ。20年度には開発全体の7割をがん分野が占めるだろう。

──がん分野では25年度売上高3000億円の目標を掲げています。