ある生活保護受給者の自宅写真。さまざまな費用を切り詰めて生活している

低所得のアンダークラスの命を守る最後の砦が切り崩されている。政府は生活保護費のうち食費や光熱費などの生活費分(生活扶助費)を今年10月から段階的に下げ、3年かけて国費を160億円削減する。生活保護世帯の67%が減額になる見通しで、減額幅は最大5%に上る。

中でも大きな影響を受けるのが、子どもを複数抱える世帯と高齢者だ。子2人(中学生と小学生)を持つ40代夫婦は月18.5万円から17.6万円に、子2人(同)を持つ40代母子世帯は月15.5万円から14.7万円に、高齢単身世帯は65歳の場合、月7.9万円から7.5万円に減る(母子加算と児童養育加算を除いて計算)。

生活保護基準は総務省が行う全国消費生活実態調査の結果を参照して、5年置きに見直されている。前回も13年度から3年間にわたって段階的に引き下げられた。子2人の40代母子世帯の場合、今年10月の引き下げも踏まえると、12年度比で1割以上も下がることになる。

一方で子1人の30代母子世帯や50代夫婦世帯のように、今回の見直しで引き上げになる世帯もある。が、12年度比ではどの世帯も切り下がるのが実態だ。