週刊東洋経済 2018年4/14号
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≫≫Part1 深刻化する子どもの貧困

アルマーニ騒動で浮き彫りに  広がる子どもの格差

その騒動は、平等であるはずの公立小学校ですら、子どもの教育格差を助長しかねない実態を明らかにした。

高級ブランド店やデパートが立ち並ぶ東京・銀座。その一角にある中央区立泰明小学校は、2018年度の新入生からイタリアの高級ブランド、アルマーニが監修した標準服を導入すると決めた。

銀座の繁華街の中にある泰明小学校。島崎藤村らがOBだ(撮影:今井康一)

物議を醸したのはその価格だ。一式そろえると8万円を超える。中央区教育委員会によると16校ある区立小学校のうち14校が標準服を採用している。平均価格(アルマーニを含む)は130センチメートルサイズで2万5000円前後。学校によって指定のものが違うので単純比較できないが、泰明小との差は大きい。標準服の着用は必須ではないが、「ほぼ全員着ている」(教育委員会)という。事実上の制服だ。ちなみに在校生は従来の標準服で構わない。

泰明小は日本一公示地価の高い地区を含む、銀座1~8丁目が学区だ。住宅が少ないことから学校選択制(特認校制度)を採用しており、学校説明会への参加、学校の教育方針への賛同など細かな条件はあるが、中央区在住であれば学区外からも通学できる。その人気は高く、17年度は学区外の定員30人程度に対して38人が応募し、抽選となった(最終入学者27人)。

アルマーニと自ら交渉して導入を決めた泰明小の和田利次校長は、「高すぎる」との批判に対し、「本校の保護者なら、出せるのではないかと思う」と説明。実際、銀座の小学校に子どもを通わせる親は高所得なのだろう。平均年収の高い学区ランキング(→関連記事へ)にも名を連ねる。

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