毎年春になると、陸海空自衛隊の各施設には一目で新兵とわかる集団が現れる。彼らは個人行動が許されておらず、いつでも集団でいるからだ。

仕事を覚えるときだけではなく、食事や風呂など、すべて引率つきの集団行動をしなければならない。雑談などは論外で、隊列を作り、歩調を整え、号令をかけながら移動させられている。

どこの会社でも新入社員は研修を受け、中には学生気分を抜くために、厳しい試練を課せられる場合もあるだろう。

新入社員と自衛隊の新兵の決定的な違いは、新兵には出勤・退社がないことである。

彼らは、24時間ずっと職場(=部隊)にいる。職場で起床してから朝食を取り、仕事をする。そして、職場で洗濯をして、夕食を取り、眠りにつく。息抜きできるのは、テレビが一つ置いてある娯楽室にいるときくらいだが、それも時間が限られているし、決められた服装でいなければならない。