3月19日、配車アプリの米ウーバー・テクノロジーズが自動運転の実験中に死亡事故を引き起こした(AFP/アフロ)

シリコンバレーに住んでいると、自動運転のテスト走行は日常の風景になった。だが、アリゾナ州テンピで3月19日(日本時間)に起きた歩行者死亡事故は、希望に満ちたそんな風景に、暗い影を投げかけている。

配車アプリ大手の米ウーバー・テクノロジーズが自動運転の実験中に起こしたこの事故は、大学の町として知られるテンピの市街地からは少し離れた場所で起きた。片側には公園、反対側には小さな劇場があり、付近に2~3のオフィスビルが建っている殺風景な環境だ。

死亡した49歳の女性は午後10時すぎに、自転車を押しながら劇場側から公園側へ道路を横断していた。自動運転車は時速約64キロメートルで走っていた。

地元警察が公開したビデオでは、運転席に座っていた安全性確認ドライバーが、事故の瞬間まで下を向いてスマートフォンを操作していたかのようにも見える。だが周りには障害物もなく、現在の自動運転の技術力では十分に車が女性を認識できたはずで、ロボットが殺人をしたという冷酷さが目立つ。