委託で働いていた宅配ドライバーたち

「とんでもない詐欺に引っ掛かった気分だ」。愛知県で宅配ドライバーとして働いていた男性(61)は当時を振り返る。

男性が働き始めたのは2015年の年末。「月収45万円」の求人チラシに引かれて人材会社に採用面接に向かうと即採用、数日後に短時間で説明を受け膨大な書類への押印を迫られた。そこで取り交わされたのが「委託基本契約書」と「業務委託確認書」だった。

仕事は大手運送会社の荷物の個人宅への配送だ。毎朝7時ごろから出発の準備をし、多い時は1日130個の荷物を配送、夜間の再配達や日報など業務報告が終わるのは22時を過ぎる。日々の業務で男性に指揮命令していたのは、もっぱら大手運送会社の社員だ。