中国の憲法改訂案が物議を醸している。この稿を起こしたのは3月1日。その数日前、明らかになった案文にて、一期5年の国家主席の任期を連続二期までとする、と定めた旧憲法の条文がなくなっていたからである。

習近平国家主席は昨年10月の共産党大会で、側近の重慶市党委員会書記の陳敏爾はじめ、次世代リーダー候補を最高指導部の政治局常務委員に任ずる人事を見送った。かれらを後継者とする先例を踏襲しなかったのである。これには世界も驚いて、習近平が自ら共産党トップの総書記や国家主席の三期目をめざすのではないか、との憶測がひろがった。

もっともそのためには、国家主席は再任までとした憲法の規定が妨げになる。その撤廃が必要だった。この見方からいえば、今回の改訂は、案の定の結果である。

「皇帝」「即位」が禁句に

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