これまでタミフル、イナビルが中心だったインフルエンザ薬に画期的な新薬が登場した(共同通信)

「売り上げは10億ドルにしたい」

塩野義製薬の手代木(てしろぎ)功社長は、インフルエンザ新治療薬「ゾフルーザ」に寄せる期待の大きさを隠さない。「ブロックバスター」と呼ばれる年商10億ドル規模の大型新薬に育てる意欲は満々だ。

ゾフルーザは2月23日、国に承認された。画期的な医薬品などの審査を早める「先駆け審査指定制度」での医薬品承認第1号だ。発売は5月を見込む。

インフルエンザには四つの先発薬がある。ウイルスが細胞から細胞に移動して拡散するのを止める先発薬と違い、ゾフルーザはウイルスの遺伝子に働きかけ細胞内での増殖自体を抑制する。ウイルスの早期の減少など、先発薬に対し効能で優位に立つ。

タミフルは1日2回5日間服用しなければならないが、ゾフルーザは1日1回で済む。同じく1日1回で済むイナビルは吸引薬ゆえ、小児や高齢者などには使い方が難しい。利便性にも優れるゾフルーザが医師や患者を引き付け、先発薬を追い抜く可能性は高いだろう。