米ウーバーや中国滴滴出行などライドシェアの配車アプリが陣取り合戦を繰り広げる。ソフトバンクも巨額投資を仕掛けている(Getty Images)

ライドシェアをめぐる陣取り合戦が混沌としてきた。

米ウーバー・テクノロジーズの中国部門を吸収した中国最大手の滴滴出行(ディディチューシン)は、2018年1月にはブラジル最大手99を買収。米フォード・モーターや、部品最大手の独ボッシュまでがライドシェア企業を買収している。ウーバーの東南アジア部門を東南アジア最大手グラブが買収するといった一部報道があるなど、勢力図は目まぐるしく変化している。

ライドシェアは、自家用車の空き座席を利用して報酬を得たい個人(ドライバー)と、そのサービスを利用して移動したい個人(ユーザー)とを、配車アプリで結び付けてくれる。ユーザーは、スマートフォンを使い、簡単・即時に配車を受けられる。レーティングシステムによって安全・安心を担保でき、また、需給に応じた弾力的な料金設定で、料金が低くなれば供給者が減る一方、料金が高くなれば供給者が増えるといった市場メカニズムが機能している。

PwC Strategy&は30年までに移動距離の最大37%がシェアリングや自動運転の乗合サービスによるものとなり、将来的に現在のeコマース世界市場とほぼ同額の規模へ成長するとしている。

自動車メーカーにとっては、生産台数の減少の恐れがあるライドシェアは両刃の剣となる。それでも自動車メーカーの主戦場である米中市場ではライドシェアが社会に根付いてきている。それらの国々でビジネスをする以上、自動車メーカーとして深く関与しない手はない。トヨタ自動車は16年にウーバーと資本業務提携を行い、翌年にはグラブと提携し、グループの豊田通商が出資した。日産自動車はDeNA、ホンダはグラブとそれぞれ協業している。