存在感も知名度もまるでない、吹けば飛ぶような弱小地方公立大学だからであろうか。わが校には、もはや絶滅危惧種となった「文学部」というところがある。そこでは「卒業論文」という、これまた希少となった風習・年中行事がある。

文系でも卒論を必須で課している大学・学部は、今や多くはあるまい。ところがわれわれは、これを学生の学業の集大成として、最重要の課題に位置づけてきた。今後も改めるつもりはない。

卒論審査が苦行に

例年この時期、同僚の先生方と話題になるのは、その卒論審査の苦労である。恒例の年中行事ながら、なぜこんなに苦行なのか。

入試シーズンの多忙な時期に重なる、学生の人生を決めるというプレッシャーがある、などなど、いろいろ理由はつけられる。けれども核心は、ズバリ卒論そのものにあって、読むに堪えない代物が少なくないからである。

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