(イラスト:ソリマチアキラ)

金井清一プロが、日本プロゴルフ殿堂の第6回顕彰者となった。金井さんは、誰彼なしの“聞き魔”だった。「ねえ、ちょっと教えてくれない?」「ちょっと僕のスイング見て、どう思うか教えてくれる?」と、すでに何度も優勝した後でも、そうやって聞くのである。僕もよく聞かれて、どう答えていいのか戸惑ったことがある。「金井さん、僕は、プロじゃないんですから」と言っても、客観視できるんだから、と聞かれた。

実は金井さんは、ジュニア時代からプロを目指し……という昨今のパターンとは、かなり懸け離れてプロになった異色のプロゴルファーだ。

「自分が育ったあの環境は、秋葉原の電機メーカーのビルの屋上にあった鳥カゴの練習場でした。私の出身地は新潟で、冬になると音もなく降り続ける雪が、大地を深く埋めてしまうような山の中でした。小学校まで毎日、片道4キロメートルの道程を1時間かけて通っていたのですから、今では信じられないことだと思います」