自動運転車の事故 誰が責任を負うのか 普及を阻む現行法の壁

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次世代の自動運転車の開発が進むが、乗り越えるべき課題は多い。

安全運転支援システムの人気は高いが、過信は禁物だ

「急に加速・減速した」「衝突被害軽減ブレーキ(AEB)が効かなかった」「急停車した」……。

国民生活センターが安全運転支援システムを備える自動車のユーザー、2000人に実施したアンケート。1月中旬に結果が発表され、4人に1人が“想定外の出来事”を経験したことが明らかになった。

安全運転支援システムの代表的なものがAEBや車間距離制御装置(ACC)だ。自動車メーカー各社は近年導入を加速させている。

国土交通省によると、2011年の新車生産台数に占めるAEB搭載車の割合はわずかに1%台だったが、16年には約60%にまで拡大。自動車事故は「原因の9割以上は運転者の過失」といわれるが、AEBなどの普及により減少傾向だ。

自動車保険を販売する損害保険各社は今年1月から、AEB搭載車について保険料を平均9%割り引く制度を導入している。

急停車での重傷事故も

アンケート結果によると、想定外の出来事を経験した人のうち2割が「他車や構造物に接触した」「部品が破損した」などの事故に遭ったという。全体の6%に当たる。

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