40歳で法政大学大学院に入学して雇用政策を学び、現在は母校である戸板女子短期大学の客員教授としてキャリア教育を担当する女優・菊池桃子さん。かつてのトップアイドルはなぜ学び直し、そこから何を得たのか。

きくち・ももこ●1968年生まれ。芸能活動や子育てと並行し、2012年法政大学大学院政策創造専攻の修士課程を修了。現在は母校でキャリア教育の講義を担当。著書に『午後には陽のあたる場所』。(撮影:梅谷秀司)

「障害を持つ娘の人生を守りたい」。私が大学院で学び直したいと思った一番の理由でした。社会人が通える大学院のガイドブックを読んで見掛けたキャリアカウンセラーに相談すると、法政大学大学院のある研究科を紹介されたのです。

乳児期の脳梗塞で左手足にマヒが残った娘を守りたいという親心から始まった大学院生活でしたが、意外な気づきがありました。私が後輩に専門用語などを解説する姿を見て、同級生や先生方が「菊池さんって教えるのが好きだよね!」と。

「ジョハリの窓」というフレームワークがあります。自分が知っている自分と知らない自分があって、周りの人が自分の潜在的な能力に気づかせてくれる。大学院のような学習共同体で学ぶことが自分を知るきっかけになったのです。