【今週の眼】苅谷剛彦 英オックスフォード大学教授
かりや・たけひこ●1955年生まれ。米ノースウェスタン大学大学院博士課程修了、博士(社会学)。東京大学大学院教育学研究科助教授、同教授を経て2008年から現職。著書に『階層化日本と教育危機』『増補 教育の世紀:大衆教育社会の源流』『教育と平等』など。(撮影:尾形文繁)

2月6日は、100年前に英国で初めて女性に参政権を与える選挙法改正が行われた日だ。100年目を記念して、メディアでは参政権獲得までの歴史をひもとく報道が行われた。

参政権獲得に至るには、長年にわたる女性たちの運動があった。中には「サフラジェット」と呼ばれる急進的な女性たちも含まれた(英語のsuffrageは参政権を示す)。対人的な暴力は避けたが、政府機関の窓ガラスに投石したり、ポストに放火したりといった示威行動を行った。逮捕されると獄中でハンガーストライキをするなど、権利を勝ち取る歴史がメディアで報じられた。より穏健なグループを含め、欧州大戦に女性が協力することによって政府を動かそうという運動も展開した。それらの成果が1918年2月6日に結実したのである。