いし・ひろみつ●1937年生まれ。一橋大学経済学部卒業、同大学院で博士号取得。同大教授を経て学長。財政制度等審議会委員、政府税制調査会会長、放送大学学長などを歴任。(撮影:谷川真紀子(2008年))

バブル景気の1980年代は、実は財政再建がそれなりに進んだ時代だった。好景気による税収増で、赤字国債の発行が不要になった。しかし、バブルが崩壊した途端に、景気を下支えしようと一転して積極財政に変わった。政府債務残高が右肩上がりで増えていき、今日に至る「借金大国」に変貌したのが、90年代の日本だった。

この積極財政の中心にいた政治家が元首相の宮澤喜一さんだった。伝統的なケインジアンであった彼は、首相時代に当時としては異例だった10兆円超の経済対策を行い、以後の大型公共投資の先鞭をつけた。

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