ベネズエラの危機は想像を絶する事態に向かっている。窮乏や飢餓にさらされた国民の苦しみや経済の崩壊度合い(昨年のインフレ率は年率2616%!)は、国際社会の対応を見直さなければならないレベルに達している。

専門家の多くは、ベネズエラ経済が悪化すれば、マドゥロ政権は崩壊すると考えていた。ところが、政権は弱体化するどころか、権力を拡大している。新憲法を制定するべく、自らの息がかかった制憲議会を違法に立ち上げ、国民議会の権力を剥奪。政府要職にあった政敵は、選挙で選ばれているにもかかわらず首を切られた。

もちろん、ベネズエラをこうした混乱から救い出す最善のシナリオは、自由で公正な選挙によって政権交代が起きることだろう。しかし、権力にとどまるためなら平気で何百万人もの国民を飢え死にさせるのがマドゥロ政権であり、このような政権が選挙結果に従うとはとうてい考えにくい。