相談役や顧問に、誰がどのような役割や待遇で就いているか明示せよ──。そのように求める制度が今年1月から始まった。東京証券取引所が全上場企業に提出を義務づけているコーポレートガバナンス(CG)報告書の中に記載するよう求めているのだ。

きっかけは経済産業省のCGS(コーポレート・ガバナンス・システム)研究会での議論だ。その中では、「過去の意思決定をした人物が相談役で残っていると、その決定を現社長が覆すことは困難」「元の社長が説明責任なしに会社経営に影響を及ぼすことは問題」といったことが指摘された。2017年3月にまとまった同研究会報告書では、コーポレートガバナンスの観点から、相談役や顧問の役割・処遇について「自主的に外部に情報発信することは意義がある」とした。17年6月の政府の「未来投資戦略2017」にも同様の内容が盛り込まれ、冒頭のように東証が新たな開示制度を導入した。

小社が独自に行った「第13回東洋経済CSR調査」(17年6~10月実施)では、相談役・顧問制度がある企業は全体の6割を超え、導入目的は「現経営陣へのアドバイス」が最も多かった。