各地で今起きているのが、外国人留学生を受け入れて地域活性化を図る動きだ。留学生は地域の労働力不足をアルバイトとして補ってくれ、増える空き家も寮として活用してくれる。しかも彼らが稼いだバイト代の多くを学費として徴収できる。一見、格好の地域活性策だ。しかし、留学生の現状を長く取材してきた筆者は、こんな「留学生で町おこし」に危うさを覚えずにいられない。

岡山県南東部に位置する瀬戸内市──。瀬戸内海に面した温暖な気候の下、農業や漁業が盛んで、とりわけカキは特産品となっている。一方、市民の高齢化が止まらず、3万8000弱の人口は減少が続く。瀬戸内市は筆者の故郷である。市内には筆者も通った県立高校があるだけで、私立高校や専門学校、大学はない。そんな市に今年4月、外国人留学生の受け入れを目指す専門学校が開校する。

瀬戸内市はカキの産地として知られる(岡山県漁業協同組合連合会ホームページから)

その名称は「日本ITビジネスカレッジ」。5年前に廃校になった旧玉津小学校の校舎を再利用する。2年制の学校で、1学年の定員は80名だ。目玉は国際ビジネス学科の農水産IT専攻。農水産物販売システムの構築が学べるそうだ。

授業は午前中が中心。小売業や食品関連の工場などでのアルバイトの紹介サポートがあるうえ、学校周辺の畑で農作物を作ることもできるので、生活費が節約できるとアピールしている。また、近隣のアパートや古民家を学生寮として紹介してくれるという。

専門学校の開校計画は2016年12月に発表(瀬戸内市ホームページから)

偽装留学生の受け皿となる懸念